スカルプシャンプーで頭皮ケア。正しい選び方とおすすめポイント徹底解説 その2
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前回の記事では、頭皮ケアのためのスカルプシャンプー選びの4つのポイントを紹介しました。
今回はその中でも特に重要な「洗浄成分」にフォーカス。
「頭皮にやさしいシャンプー=洗浄成分が適切」 という考え方を深掘りし、
避けるべき洗浄成分を具体的に解説します。
なぜ皮脂を残す必要があるのか?
頭皮の皮脂(=天然保湿因子、NMF)は悪者ではありません。
むしろ、頭皮環境を守るためにとても大切な役割を担っています。
1️⃣ 天然バリア機能
皮脂は頭皮表面に薄い保護膜をつくり、紫外線やほこり、細菌など外部刺激から守ります。
2️⃣ 水分保持
皮脂とNMFが水分を閉じ込め、頭皮の乾燥やかゆみを防ぎます。
3️⃣ pHバランスの維持
皮脂膜が弱酸性を保つことで、頭皮の常在菌バランスを整え、フケや炎症を防ぎます。
アルカリ性に傾くと、このバランスが崩れやすくなります。
4️⃣ 過剰分泌の抑制
洗いすぎで皮脂を取りすぎると、体は「足りない」と勘違いし、
余計に皮脂を分泌 → ベタつき・毛穴詰まりの原因に。
5️⃣ 髪のツヤ・しなやかさ
適度な皮脂は髪をコーティングし、自然なツヤと柔らかさを保ちます。
避けるべき洗浄成分一覧
皮脂を必要以上に取りすぎる成分や、頭皮に刺激が強い成分はできるだけ避けるべきです。
以下に「マストで避けたいもの」から「できれば避けたいもの」まで整理しました。
① マストで避けるべき洗浄成分“四天王”
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ラウリル硫酸Na
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ラウレス硫酸Na
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オレフィンスルホン酸Na
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スルホコハク酸Na
いずれも高い洗浄力を持ち、皮脂を根こそぎ落としやすい成分。
毎日使うと乾燥・かゆみ・抜け毛リスクが高まる可能性があります。
② 石けん素地系
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パルミチン酸Na / パルミチン酸K
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ラウリン酸Na / ラウリン酸K
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ミリスチン酸Na / ミリスチン酸K
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ステアリン酸Na / ステアリン酸K
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オレイン酸Na / オレイン酸K
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パーム脂肪酸Na / パーム脂肪酸K
石けん系はアルカリ性で洗浄力が強く、頭皮をつっぱらせやすい傾向があります。
肌が敏感な人、乾燥肌の人は特に注意。
③ グルコシド系(できれば避けたい)
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ラウリルグルコシド
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デシルグルコシド
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カプリリル/カプリルグルコシド
グルコシド系は「低刺激」と言われることもありますが、実際はやや洗浄力が強め。
毎日使うと皮脂をやや取りすぎる可能性があるため、長期使用は慎重に。
成分表チェックのコツ
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シャンプーの洗浄成分ははじめの方に表記されていることが多いため、洗浄成分が最初に来ているかチェック
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「ラウレス硫酸Na」「オレフィンスルホン酸Na」などが上位にあれば注意
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マイルド系のアミノ酸系(ココイルグルタミン酸TEAなど)が上位なら安心
まとめ
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頭皮ケアにおいては「皮脂を残すこと」が何より大切
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強すぎる洗浄成分は避ける
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成分表を見て、やさしいアミノ酸系が中心かどうかを確認する