無料で学べる!明日から使える失敗しない美容コスメ・化粧品の選び方とは? その3
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〜成分表で「安息香酸Na」を見抜く〜
成分表を見る癖をつけよう
前回まででお伝えしてきた通り、いいコスメを選ぶ第一歩は「成分表を見る癖をつけること」です。
ただし、成分を一つ一つ覚えるのは現実的ではありません。そこでおすすめなのが、まずは分かりやすい成分からチェックする方法です。
覚えやすく見つけやすい「安息香酸Na」
比較的に、成分表の後ろの方に表記されることが多い「安息香酸Na」。漢字で書かれているため視覚的にも目立ち、初心者でも見つけやすい成分です。
今回はこの「安息香酸Na」がどんな成分で、なぜ避けた方が良いのかを深掘りします。
安息香酸Naとは?
安息香酸Na(ベンゾ酸ナトリウム)は、化粧品・食品・飲料など幅広い分野で使われる防腐剤です。少量で細菌やカビの増殖を抑えることができ、製品の品質を長期間保つために採用されています。
避けるべき理由
1. ビタミンCと反応してベンゼンを生成する可能性
特定の条件下(酸性環境・熱・光など)でビタミンC(アスコルビン酸)と反応し、発がん性物質であるベンゼンを生成するリスクがあることが過去の飲料での事例から報告されています。
化粧品では濃度が低いためリスクは極めて小さいとされていますが、ゼロではない以上、避けることでリスクヘッジになると考えます。
2. コスメの本質と逆行する可能性
美容コスメの主たる目的というかポイントは、水溶性有効成分(特にビタミンCなど)を安定的に肌に届け、最大限の効果を発揮させることだと個人的には考えています。
安息香酸Naが配合されたアイテムと、ビタミンC誘導体入りのアイテムを併用した場合、わずかでもベンゼン生成の可能性があるなら避けたい。“絶対に安全”ではないものを肌に使わないという選択肢は、特に敏感肌・美容意識が高い人ほど重要になってくると思います。
なぜ多くのコスメに使われているのか?
1.コストと使いやすさ
安息香酸Naは原料コストが安く、少量で高い防腐効果を発揮します。製造側にとって非常に効率的で、コスト削減に最適です。
2.パラベンフリー訴求のため
安息香酸Naを使うことでパラベン(防腐剤)を配合せずに済み、「パラベンフリー」と表示できます。消費者にとって響きやすいワードを打ち出せるため、見た目の印象が良くなるというメーカー側の大きな訴求メリットもあります。
安息香酸Naを避けることで得られるメリット
1. 消費者の健康リスクを考えた誠実なブランドに出会える
安息香酸Naのリスクを理解し、あえて使用しないブランドは、消費者目線で安全性を徹底しているリテラシーが高いブランドである可能性が高いと考えられます。
2. コストや処方の簡略化に流されない姿勢が見える
防腐コストを抑える手段を選ばず、あえてリスクヘッジを優先する姿勢は、品質への妥協を許さないブランド哲学の現れです。
3. 料理に例えると“出汁から取る料理人”
料理人に例えると、「味の素」という化学調味料で美味しい料理つくる人、きちんと出汁をとって美味しい料理をつくる人。 の差かなとも個人的には思います。
どっちが良い悪いの話ではなくて、どちらの方が料理そのものの本質と向き合い、研究熱心な可能性が高いですか?という話しです。
僕個人的には後者だと思うので、後者の作る料理が食べたいと思います。
まとめ
「安息香酸Na」を避けることは、単に一成分を排除する以上の意味があります。
“リスクに敏感で、品質にこだわるブランドかどうか”を見極めるためのリトマス試験紙とも考えられると思います。