浸艶の原点② アトピーのかゆみで毎日血だらけだった幼少期
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前回、僕は幼少期の頃、アトピーもアレルギーも小児喘息もあって、恐ろしく体が弱い子供だったと書きました。
その中でも、今もはっきり覚えているのは夜です。
寝たいのに、かゆい。
眠れたとしても、寝ている間に掻いてしまう。
朝起きると、腕や首に血が出ている。
子供の頃の僕にとって、アトピーの記憶は夜と朝に強く残っています。
寝る前のベビーパウダーの匂い
正直、当時は対策しようがなかったと思います。
何かをしたから、かゆみが完全になくなるわけではありません。
それでも寝る前には、よくベビーパウダーをパフパフつけていました。
粉を体につけてから寝る感じです。
だから僕には、ベビーパウダーの粉の匂いが今でも大好き。
夜になる。
ベビーパウダーをつける。
粉の匂いがする。
それでも、かゆみが完全になくなるわけではありませんでした。
眠いのに、寝れない
かゆみで寝れない時、子供ながらに思っていたのは、
「眠いのに寝れない」
「なんでこんなにかゆいんだろう」
「なんで自分だけ」
そんなことでした。
掻いたら血が出ることは、子供ながらにわかっていました。
でも、かゆすぎて我慢できない。
寝ている間は、そもそも我慢することもできない。
自分の意思とは関係なく、朝になると肌に傷が残っていました。
朝起きると、また血が出ている
朝起きて血が出ていた時、母親や家族が大きく反応することはありませんでした。
何も言わず、自然なこととして、いい意味で流してくれていました。
たぶん、それが日常だったからだと思います。
僕自身も、毎回大きく落ち込むというより、
「また血が出てるよ」
くらいの感覚でした。
ただ、自分の体から血が出ているのを見て、嫌じゃない人はいないと思います。
子供の僕にとっても、それはやっぱり嫌でした。
嫌だったのは、血そのものだけではありませんでした
血が出ることも嫌でした。
でも、それ以上に面倒だったのは、その後のことです。
布団が汚れる。
シーツが汚れる。
服が汚れる。
そして、それを掃除したり洗濯したりするのは母親でした。
子供ながらに、そのことはわかっていたと思います。
掻きたくて掻いているわけではない。
でも、血が出る。
布団も服も汚れる。
今振り返ると、
幼いながらに母親へ申し訳なさもありました。
掻いてしまった自分を責めるというより、
また母親の手間を増やしてしまった。
そういう感覚が、どこかにあったのだと思います。
かゆみは、夜だけで終わらない
かゆみは、夜だけのものではありませんでした。
日中も気になります。
かゆくて集中できない。
肌のことを忘れて過ごせる時間が、あまりない。
子供なので、難しいことを考えていたわけではありません。
ただ、普通に寝たい。
かゆみを気にせず過ごしたい。
血が出ない朝を迎えたい。
それくらいのことを、ずっと思っていました。
肌のかゆみと同じくらい、日常にあったもの
アトピーは、小学校3〜4年生くらいでだいぶおさまりました。
毎日血だらけになるような状態からは、少しずつ離れていきました。
でも、あの頃の感覚は今でも残っています。
自分の体は、何でも平気なわけではない。
口にするものも、肌につけるものも、なんとなくでは選べない。
そういう感覚は、この頃から少しずつ自分の中に残っていったのだと思います。